2013年3月5日火曜日

2月研究会のご報告


にいがたファシリテーション授業研究会の小見まいこです。
年度末のバタバタの時期ですが、
最近は青空を見ることも増え、春はもうすぐ♩というウキウキしております。

さて、2月のファシリテーション授業研究会の報告です。

■日時:2013年2月25日(月)19:00~21:00
■場所:新潟青陵大学 6号館
■内容:「様々な参加型の話し合い手法を学び、比較、検討してみよう!」
■参加者:21名

ますは、新潟青陵大学の齋藤智先生より実践報告。
タイトルは、
「初年次教育におけるキャリア教育に対するKJ法を用いた参加型授業の試み」

【発表の要点】
■目的:KJ法を習熟すること、社会人講師の講義とKJ法による参加型授業の実施

■気づいたこと:
・意見集約や編集作業において、改善や進展が見られ、学生自身が学びを習得していった。
・自分の意見が尊重してもらって嬉しかったという学生の声があった。若者のコミュニケーションにおいては、語るが多いが、質問する、聴くということもすることで、コミュニケーション能力育成の可能性があると再確認。
→KJ法を進める際に必要な恊働とは、社会で求められる力である。
思考力、遂行力、探求力、コミュニケーション力が身に付いた。

・ファシリテーションの良さは、可視化されること。KJ法は、文脈が明らかになるので、自分の考えが出発点になり、最後は自分に返ってくる。
・KJ法を通して、リーダーの役割を自覚した生徒がいたり、自発的な工夫や行動をするようになった。
→複数回KJ法を用いた参加型授業の実施を繰り返すことで教育効果が発現する。

つづいて、新潟青陵大学の中村恵子先生より実践報告です。
タイトルは、カテゴリー化から構造化へ-M-GTAやTEMを用いた心の健康問題への対応に関する調査研究から-
【発表の要点】
■要旨:修正版グラウンデッド・セオリー・アプローチ(M-GTA)や複線径路・等至性モデル(TEM)は質的な分析方法のひとつになります。KJ法を用いて、構造化やプロセス化を図ることができるのが良く、考え方として学校現場やファシリテーションに生かせるところがないか提案したい。

■目的:心の健康問題への対応において養護教諭がどのような判断をしているのか分析し、連携プロセスにおける養護教諭の役割について明らかにする。

■気づいたこと:
・たくさんの情報をKJ法を用いて情報整理することにより、意見の構造化がはかりやすい。
・各教員や関係者の声を聞き取り、それをフロー図にすることで、学校現場における危機管理の際などに活用できるのではないか。

最後はグループに分かれて、
今回の発表を受けて各学校や現場でどのように活用できるか話し合いました。

・KJ法の活用により、生徒が自ら動き出したのは、すばらしいと思った。
・中村先生の研究を聞いて、モト情報と集約した情報がどうつながっているのか、構造的にわかる。危機管理の部分で使える。
・あらかじめまとめ方を提示することで、多角的な視点で話し合える。時間がないときに話合いの視点があると話しやすい。
・見える化の構造化は、どうやったらできるのか?人が変わっても、学校独自のフロー図(マニュアル)があれば、引き継げる。つくっていくと我々でも実用的な構造図はできるかもと思った。できたらやってみたい。

などなど、活発な意見共有がされました。

発表いただきました齋藤さん、中村さん、ありがとうございました!
また随時実践報告を受け付けておりますので、
どうぞよろしくお願い致します。


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